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“暗黒の木曜日”が勃発

1929年10月24日、遂に“暗黒の木曜日”が勃発しました。ちょうどその1年前の選挙演説でフーバー大統領は「貧困の消滅という理想に今ほど近づいたことはない」と自信満々に胸を張っていました。ところがニューヨーク株式市場は大暴落し、アメリカ経済は、史上最大の恐慌に突入、失業者は4人に1人に達しました。工業生産は、29年から32年の間に46%も低下、恐慌の進行はしだいに社会不安を拡大しました。こうした中で、32年フランクリン・ルースヴェルトが大統領に当選します。ルーズヴェルトは直ちに“ニューディール政策”を発動しました。ニューディール政策の評価は、今でもわかれていますが、農業の慢性的不況を立て直す“農業調整法”やテネシー峡谷開発計画など、経済の回復に役立ったことは事実です。しかし、大恐慌からアメリカが完全に立ち直るのには長い年月が必要でした。それは1941年の第二次世界大戦への参戦による軍需景気まで待たねばならなかったのです。

再販価格の撤廃

独占禁止法(「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」)の運用にも、内外から批判が強まっています。たとえば、メーカーが小売店に販売価格を指示する再販売価格維持制度は、欧米諸国ではカルテルとみなされ、一部の商品を除いて禁止されています。しかし、日本では医薬品、化粧品、コンパクト・ディスク(CD)などに再販制度が認められており、これについてもアメリカは『自由な価格競争を阻』している』として全面廃止を求めています。そこで、公正取引委員会(公取委)は93年4月から、医薬品と化粧品の再販を順次、縮小していくことにしましたが、25品目は98年に見直すとして、結論を先送りしました。大店法の緩和には中小の商店が反対します。再販価格の撤廃には製薬会社などが文句を言います。自民党の議員まで登場してきて業界を応援するので、役所も妥協せざるを得ません。臨時の措置だったはずの出店規制や再販価格が、いつのまにか業界の既得権益になりました。それが市場の自由競争を阻み、生活のコストを高める一因にもなっています。

二極分化が起きている

『NEWSWEEK』(2008年7月18日号)によると、国民の所得格差を示す「ジニ係数(0〜1の数値で表す。数値が1に近いほど格差が大きい)」が先進国と途上国の両方で上がっている。たとえば中国を見てみると、1993年は0・41だったが、2004年には0・47にまで上がった。08年にはO・5を超えると推定されている。では、なぜ同じ国のなかで、このような格差の拡大が起こっているのだろうか。それは、いわゆる中流階級の人々が貧困層に転落してしまうケースが増えているからである。貧困層の暮らしがすこしばかり向上したとしても、中流階級だった人々がどんどん貧しくなっている。いっぽう、能力の高い一握りの人々は資本主義システムのもと、莫大な富を築いていく。その結果として、貧困層と富裕層とのあいだで二極分化が起きているというわけだ。


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